首都圏でのシェアハウス投資トラブルについて
スタッフY.O.です。
1月25日(木)のテレビ東京「ワールドビジネスサテライト(WBS)」にて、
株式会社スマートデイズによるシェアハウス投資トラブルについて特集されていました。
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/newsl/post_148361
シェアハウス投資の概要ですが、
スマートデイズはシェアハウスのオーナーを銀行融資を受けやすい会社員等から募集します。
会社員の方は、会社からの安定収入があるため、賃貸収入に手をつける可能性が低く、
銀行としても返済が滞るリスクが低いため融資が通りやすい傾向にあります(もちろん景気にもよりますが)。
融資を1億円~2億円程度受けて、オーナー希望者はシェアハウスを建設します。
建設されたシェアハウスはスマートデイズが一括借上を行い、
オーナーにとって面倒な入居者の募集やシェアハウスの賃貸管理を行います。
スマートデイズは入居者から受け取った家賃から賃貸管理料を差し引いて、
オーナーへ賃料として支払うというビジネスモデルです。
さらにスマートデイズは「30年間家賃定額保証」を謳っていました。
インタビューに応じられていたオーナーの方は、
・シェアハウス二棟所有 約2億円
・賃料 約125万円/月
・返済額 約100万円/月
という内容で月に約25万円の副収入がある投資モデルでした。
しかし、昨年10月スマートデイズから
「返済額のみ保証」という通知が来ます。
・賃料 約100万円/月
・返済額 約100万円/月
ということは副収入は当然なくなります。
さらに今年に入り、「支払いの完全停止」を通告されます。
・賃料 0円/月
・返済額 約100万円/月
会社員の方が毎月約100万円の支払のみを負うことになり、
会社員の給料のみで返済していくことは大変厳しい状態に追い込まれています。
最悪売却して借金を返済しようとしても、
土地や建築費などで購入価格が約1億円したシェアハウスの実勢価格は7000万円程とのこと。
資産を失って借金だけ残るという悲惨な状況です。
オーナー向けの説明会でスマートデイズの社長が示した支払できない理由が、
・建設部屋数 4000室/年
・新規入居者数 850人/年
という状況。
実際はものすごい空室状態が続いているにも関わらず、
新規建設を押し進めた自転車操業だったという惨状でした。
本日逃げていた社長が会見されておりますが、
新成人がたくさん悲しんだ「はれのひ」事件に近いものがあります。
投資商品ということで少し性質は異なりますが。
一般的に利回りが高い投資商品は必ず高いリスクを伴いますので、
安易に目先の高い利回り金融商品や家賃保証などリスクを簡単に低減させる謳い文句には
十分な注意と慎重な自己判断が大切です。
建設業者から自己所有の利用していない土地にアパートを建設し、アパート経営を勧められる時なども
同様に契約条件や近隣の需要などについて注意をし、判断をしていくことが必要です。